偽双子|模造品同一少女・涼子 Part1

偽双子|模造品同一少女・涼子 Part2

偽双子|模造品同一少女・涼子 Part3

この人物は誰ですか。

そうあなたは問うかもしれない。

実はわたしもわからない。
ある人物を念頭にして、PCに向かい合ってその人の再現を試みた。
その人が少女だあった頃の姿を再現してみたい。
が、うまく行っていると思えない。

AIイラスト/グラビアをWebサイト上で生成できるサービスを使って、いろいろなことを試している。
とくに既存のひとの姿を再現する遊びにハマった。

で、ある女優を再現して、2人にして共演させてみようと思い立って、まず画像を検索してみた。
写真を見てみた。

違うな。

ドラマなどで動いているのを見てきて得たイメージと写真では微妙にズレがある。

となるとわたしの抱く彼女のイメージとはズレる写真から生成されてくるAIの画像は、似たものになるはずもない。

しかし、微妙に面影は宿している。
「模造品同一少女」というエントリータイトルからも離れて見えるかもしれない。

しばらく見ているうちに、ある物語の断片めいたものが思い浮かんできた。

ある日、失踪した主婦のおはなしである。

退屈な日常の繰り返しに耐えかねて、夫も、子も、立派なタワーマンションにも嫌気を覚えて家を出た。

スーツケースを引いて、最寄りの地下鉄駅に向かった。
衝動的だった。
夫は香港に7日間の出張。
取りあえず、都心を離れてどこかの宿で行き先を決めよう、そう思った。

車が近づいてきて止まった。

ドアが開いて、わたしが出てきた。
わたしはわたしに近づいて言った。

「乗って」

高速道路を山に向かっている。
わたしに声をかけた、運転中のわたしの横顔をつい見てしまう。

どう見てもわたしだ。

「見ないでよ、恥ずかしい」
「そうなの?」
「あなたわたしなんでしょ?わたしがわたしに見られるなんて、恥ずかしいに決まってるでしょ」
「ねえ、名前は?」

運転中のわたしが口にした名前はわたしと同じ。
どういうことなんだろう。

「同じ人間が同時にいるってこと?理由はわかんないけれども」
「そうね。どっちのわたしも家出したというのも同じ」

2時間ほど走り、山中にある温泉街に着いた。
車の中でスマホの旅行予約アプリで閑散期で大幅値引きのホテルを予約した。

「逃亡仲間ということで」
「よろしくお願いします」

チェックインの書類には姉妹ということにした。

晩御飯の時間には余裕がある。
荷物を置いて露天風呂に入った。

どう見てもわたしとしか思えないわたし同士が一緒に温泉に浸かる。

話をすると、わたしたちは同一人物としか思えない。
家出を決意するに至った理由も、同じだ。

わたしたちは多忙を理由に家になかなか帰らないで、若い女の子と会っている配偶者をなじる言葉を出し合った。

透明な湯のなかでゆらゆら揺れて見えるもうひとりのわたしの肉体を、わたしたちは互いに控えめに見た。
変な気分になりそうだ。

配偶者が不倫に走り、彼女は家を出るが、そこで自分と出会い、自分に浴場を抱くようになるのだ。

これを作成したウェブサービスの招待状を用意したので、興味ある人はどうぞ。

Q興味のある人、いませんか。
PC、タブレット、もしくはスマートフォンを持っている人であれば、自分で同一人物の写真(のにせもの)やイラストが作れるのでやってみると良いと思います。

Quasar
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続きはまだある。
イヤらしい方向に振った画像になればいいなと思うけれども、うまくいくかどうか。
まあ、期待はしないで。

変な空気のある画像を山ほど創りたい。

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