<わたし>は、もちろん〈ふたり〉存在する。

で、それってどういうことなの?

リビングで、ケーキを紅茶と食したのち、

わからない。
え?
え?
彼女と彼女は驚く。
言葉を発しないのに、向かい合う自分のコトバが理解できるのだ。
向かい合う自分が口を閉じたままで何ごとかを言っていて、頭のなかで自分の声で聞こえてくるのだ。

外面的には何一つ音も立てず声も出さないで、ふたりは近づいた。
右指を向き合う自分の顔に軽く触れさせて、なぜ始める。



この<ふたり>が目を合わせることもなく、ちょっと戸惑いとか躊躇を覚えている様子がいい感じ。こわごわと快楽を探りあうような感じがすごく気に入っている。

で、しばらくして不条理と戸惑いがなくなって、今度は快感で目が開けられないまま、舌を奪い合う。