わたしは、ミラーリングをほぼやらない。
ミラーリングは、鏡像反転ともいう。人物を反転させて鏡で写したように左右対称に置いたものだ。
創ると簡単すぎて創意工夫する余地がないので面白くない。

とはいえ、ときどきはこの子をミラーリングして〈雰囲気のあるふたり〉に仕立ててみたいな、なんて思うことがある。
今回は、光をいじってミラーリングの偽双子を創った。







今回お見せする画像は、カッコつけて言うとレイアウトというか画面構成でいろいろ遊んだものを並べてある。
ひとりの大原優乃のいる写真にもうひとりを潜り込ませて配置してみる。その試行錯誤をする作業がおもしろかった。

「写真」とはなにか。

といえば、「写真は真実を写し出すと騙るウソ」であると思う。
何をわかりきったことを言ってるんだおまえは。そのように思う人も多いだろう。
写真は現実の一部を切り取ったものだ、写真はフレームの外は写せない。
当たり前じゃないか。真実であるはずがない。

アイドルの写真など、ウソもウソ、大ウソだ。
美しくあるいは可愛く、もしくは妖艶にセクシーに見えるようにと、様々な工夫をした上で撮影する。
写真はさらにパソコン上で加工が施されてメディアに流される。

ときに、本物との落差に驚くような事態も出来したりする。
個人的にはAKBとかその姉妹グループとか、加工をしてもブサイクとか、加工がときに過剰でCGで生成したキャラクターみたいに見えて驚いた、などということもあった。
AKBとか坂道グループとか、ブサイクなのとか顔のパーツは整っているけれどもちっとも魅力的には見えないのとかがたくさんいることに驚いている。それ以上の感想はない。興味もない。だから、上述のグループ関係の偽双子画像はほとんどない。

写真は真実ではない。
アイドルの写真は、真実にさまざまな意匠を施して作り上げる虚構である。

だとしたら、「偽双子」のように虚構そのもの写真だってやって叱るべきではないのかと思ったりする。
アイドル写真集の面白い試みとして、やってみたらどうか、と思う。
VRソフトの中にはアイドルのクローン化というか、同じ子が3人登場するものもある。(絡みはないみたいだけど)
写真集でも同じ子が登場するものがあってもいいんじゃないか。

と思いながら、大原優乃をふたりに仕立てる作業に没入したのだ。