夏のある日、緑陰を求めて、彼女は森に入った。
この冬はどうしようかな、などと暑いから寒い季節のことを考えながら、森のなかの道を歩いていると、ねえ、という声がした。
なんか聴いたことのある声だなと思ったら、私だった。
私が戸惑うような表情で、私を見ていた。

あ、どうしちゃったんだろ。
ホントに。

で、ふたりして散策を続けながら、家に帰ったらどうやって母や祖母に気づかれないようにして入るか、意見を出し合った。

気づかれないようにして、ふたりでシャワーを浴びようね。