沙織と沙織の裸の元割烹旅館探訪。

居酒屋でタカヤマ先生は、タダで泊まっていいけど、わたしの願いを聞いてくれないかと言った。
なんでしょうか、と沙織と沙織とで同時に訊いた。
裸で旅館のなかを歩き回ってくれないだろうか。3時間くらい。
ただ歩き回るだけでいいんですか。
いい。
しかし、君らの姿を監視カメラで記録させてもらいたい。どうだ。
録画してどうするんですか。
個人的な娯楽として楽しませてもらう。私は、窃視フェティシズムがあってね、君らの姿を窃視したいと思っているんだ。
セッシ?
窃視は盗み見してみるということなんだ。
私は性的な不能者で、性的な歓びを得るには、窃視することくらいしか愉しみもないんだよ。

沙織は沙織と相談した。

あたしとあたしとで、いやらしいことをしているのを見せるのって、どう。



 



裸。