よく、夢に見るんだ。

君がアパートで寝てるんだ。
なぜか、君は二人いる。
なぜか、わからないが二人になって笑っている。

ぼくも同じ部屋にいる。
そして、ぼくは、途方に暮れている。
で、なぜ君はふたりいるんだ、と訊く。

ぼくから見て、向かって右側の君は、
「わたし、わたしが好きだから」
と言った。
「好きな人と一緒にいるのは、当たり前でしょ」
左側の君が応える。




 



「そうよ」「わたしは」「わたしが」「すきなの」
ふたりが交互にコトバをハッスルが、それは一人の人間が話しているようにしか聞こえない。
同じ存在だからなんだろうか。

セックスしないか、と言ってみた。
君も、君も首を横に振る。

わたし、あなたよりもいいものを見つけたと思うの。
ふたりは見つめ合ってキスをした。