2月7日

里中あや1と里中あや2は、8時に起床。

日中、食事、トイレ以外の時間はおたがいに背中を向けて読書、動画鑑賞に時間を費やした。

12時18分

昼食、カルボナーラ、サラダ、アイスコーヒー。
昼食時の会話。

里中あや1「あなたはわたしなの」
里中あや2「私はあなただと思う」
里中あや1「そうなの」
里中あや2「そうだよ」

そこは、隠された場所だ。

かつてはこじんまりしながらも豪華な作りのリゾートホテルは厳重なセキュリティを張り巡らせた研究施設になっている。
そこは〈籠〉と呼ばれた。

〈籠〉にふたり、いや、正確にはひとりだったが今は二人に分かれている若い女の子が軟禁され、観察されていた。

里中あや1と里中あや2は、生活のすべてを記録されている。
たえずカラダはスキャンされ、排泄物分泌物は採取されて検査され、そのデータが蓄積されるのだ。

彼女たちは、仮に「同一体」と呼ばれた。