中学生の頃は、自分が<偽双子好き>なことに悶々とした。

人並みに好きになった女の子がいた。寝ても覚めても授業中もその子のことばかり考えていて、しまいにはその子がふたりに分かれて、片方がいつも自分と一緒にいてくれたらいいなあ、いや、ふたりとも一緒にいてくれないかな、などということをたえず考えていた。症状はどんどん悪化していって、学校中のかわいい女の子を頭のなかで双子に仕立てることに熱中した。

中学生の頃の悶々としつつ耽溺した妄想を画にすると、おそらくこんな感じだ。
そう、妄想の中で自分が思い焦がれたあの子は、いつだって何かを問いかけるようにおれを見つめていたように思う。
あなたは何を考えているの?

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一連の写真を作りながら、中学校の放課後、夕日に染まるみんなが帰った教室でふたりに分裂した好きな女の子が、キスをしている場面を妄想していた。



杉本有美写真集 『 wish 』