「こんなのはどう」
と、ひとりがもうひとりの後ろに回って、前にいる〈自分〉の胸に手を這わせた。

「自分で自分の胸を触ってるの」
同時にふたりが言った。












「冗談ですよ」

ふたりして同時に言って、プールに入って遊びだす。
おれは混乱した頭で、だが、シャッターは切っていた。

双子の姉妹。
ひじょうによく似た他人同士。
クローンと、そのオリジナル。
いや、年齢も同じクローンなんて、フィクションにしか存在しないんじゃないのか。
分身の術?
バカな。
並行世界から来た子と、こっち側の同じ存在と。

などと考えているうちにプールから上がったふたりは、乳首を見せたり隠したりしてみせる。












創ってて、なんか変だなとか思った。
でも楽しい。