ふたりが空腹を訴えたので、ショッピングモールに来た。
人がおおぜい行き来している。

まったく同じ顔、同じ姿に同じ声の女の子がふたり。
少なくとも私にはそう見えるふたり。
彼女らとすれ違う人たちは、無関心な様子なのがほとんど。

意外である。

なんだよ、こんなにそっくりで可愛い子がふたり歩いてるのに。
みんな他の人にあまり関心がないんでしょう。
みんな目が開いてても何か見てるとは限らないんじゃないですか。
とふたりは言って、それはシームレスでひとりの人間から発せられたように聞こえた。同じ声、同じ調子なのだ。























名も知らない美少女を妄想の中で二人に分けてみる。
もっともっと見知らぬ美少女に出会って、二人に分けてみたい。