まったく同じ顔、同じ姿に同じ声。
少なくとも私にはそう見える。

双子姉妹なのか、そう質問すると、曖昧に笑う。
同時に、同じ笑顔を見せる。

もしかしたら、このふたりは、ひとりの女の子だったのが、分かれてしまったのではないか。もしかしたら、なにか奇跡的なことが起こって、ひとりの女の子がコピーされてふたりになったのではないかとか、頭の一部がしびれたようになりながらふたりを見ている。

ふたりはことばをかわさず、たまに眼と眼を合わせる仕草をしながら、人のいない公園を歩いている。
わたしはその後から、ぼーっとした頭のままであとを追う。

ふたりは急に振り返った。
わたしは、ふたりでひとりかもしれないよ。

ふたりは同時に言った。

素朴でかわいらしい女の子が、ふたりでひとつ。すばらしいんじゃないかな。























ごくフツーの女の子が、まったく同じ姿でふたりいる。
というシチュエーションが好き。
「なんだ、双子の写真ですよね」とか言ってもらえたら、うまくできたぞと快哉を叫びたい。