紗綾が旅先で遭ったのは、旅する別の自分。

ふたりの紗綾はおたがいの顔を見つめている。
さらに顔を近づけて、鼻と鼻がくっついた。



一方の紗綾がゆっくりと舌を出して、もうひとりの紗綾の唇をゆっくりと舐める。それに応えるように紗綾も舌を出して、もうひとりの紗綾の舌を舐める。
ふたりはゆっくりとねっとりと舌を絡め合う。
荒くなってきたふたりの呼吸は、ぴったりとシンクロしてそれはすぐ静かな喘ぎ声に変わる。
ふたりは唇を重ねて、交互に舌を吸う。