好きな女の子のことを考えるとき、かわいい子を見たとき、おれはその女の子をふたりいることにしてしまう。
まったく同じ顔で同じ服で、まったく同じ姿をしているあの子がふたり、仲良さそうにしている。
決まってそういう場面を思い浮かべる。
そういう場面が思い浮かぶと、おれは勃起して固くなって痛くなるのだ。

おれはスマートフォンで、あのこの写真を見ている。
おれは、彼女とデートすること(を想像すること)にする。

駅の改札で待ち合わせをしたら、彼女は二人現れたんだ。

「びっくりした?」
とふたりの彼女は、同時におれに笑顔を向ける。
「うん、びっくりした」
「だよね」と片方。
「わたしたちも、びっくりしたよ」
「だってわたしがふたりいるんだもん」
ねーと、ふたりは顔を見合わせて笑った。

公園を散歩するという古くさいデートをする。
というか、おれはリアルではデートしたことなんてないし、女の子と話をした記憶だって小学校以降、2、3回しかないのでデートで何を話すかはアニメとか恋愛ゲームから想像するしかないのだ。

ふたりの彼女はふたりして楽しそうに話して、笑い合ったりしてて、おれはそれをただ眺めているのだ。
話の内容は思い浮かばないので深夜アニメの感想かなんかということにする。
でも、それってどうでも良くて、おれは硬くなってガマンできないので手淫することにした。











デートに、好きな子が二人になってやってきたら、やっぱり混乱するよね。