小島みなみ×小島みなみ。

小島みなみは山の中にある貸し別荘で休日を過ごしていた。
それも、二人になってしまって。

小島みなみがチェックインして部屋に入ったあと、1分後にもうひとり小島みなみが入ってきた。

ふたりの小島みなみはちょっとの間とまどって、言葉もなく、目線を合わせることもできなかった。



困るね・・・
と両方の小島みなみは同時に声を発した。

なぜ、私は二人になってしまったんだろうか。
このひとは、私によく似た他人ではないだろうか、などと思った。

わたしは小島みなみ。
私も小島みなみ。

おたがいに自己紹介する声が変だなとそれぞれの小島みなみは思う。
ちらちらと互いの顔を見て、カワイイな、などと思ったりする。
それって、自分が可愛いということなのかな。ちょっと違うのかな、と両方の小島みなみは思うのだ。



AV女優を偽双子にするのが好きだけど、過激な絵にはあまりしたくない。
どうして、と言われても困るが、〈過激な絵〉はじぶんの頭のなかで想像したほうが楽しい。